小さな自信の獲得機会を 6,000 円で得られるいい社会(数 A を履修していない工業高校情報技術科卒のため高校の勉強をするいい機会になりました(そりゃ大学でもそれっぽいのはやったかもしれんけどもはや遠い記憶…… pic.twitter.com/ZO6CjXldMV
— 口座が泣いている転職活動中の旭川から小平市等の各地に飛び立つ地方ITコミュニティ盛り上げ大臣とみお (@tomio2480) 2025年10月19日
無事に合格できました.資格,検定をあわせると 20 個目の取得,合格らしいです.そんな記念の合格だったのか.
20 個のうち 17 個が高校生のうちに取得,合格したものなので,資格や検定に関係する試験勉強は大変久しぶりでした.
しかも高校卒業後に取得したものといっても,大学の単位認定で取った高校教諭免許と講習受講と確認試験で取れる四級のアマチュア無線の免許ですから,資格試験を大真面目に独学して合格したのは,本当にそれ以来です.
一応,受験だけなら工事担任者 DD・AI 総合種(2017 年だったはず)を一発だけ受験していますが,仕事がそれどころではなくて勉強が足りず,技術科目が足りずにダメでした.
昔話はこれくらいにしておいて,この記事では昔の勉強方法をもう一度やっていくにあたり,生成 AI の力を借りて進めましたので,その振り返りをします.
とにかく過去問を潰すやり方
過去,取り組んできた資格や検定は,ほぼ全て過去問や問題集をとにかく使い潰すやり方でやってきていました.
特に,当時は IPA の資格や無線の資格は一般に販売されている問題集や公式の過去問を Web で手に入れられるなど,公式が出す問題を大量に解くことができました.
自分は工業高校に通っておりましたので,公開されている過去問を即座に取り出せる形で溜め込んでくれている先生を頼り,とにかく迅速に大量に問題を手に入れることができました.
しかし,危険物取扱者試験や当時新設の IT パスポート*1については,過去問を手に入れることができず,公式が出す問題集や Web 上に放たれている,誰かの予測問題をやるしかありませんでした.
ここでのポイントは,公式が出している問題は大事に使うことです.少ししかないのに何周もして使い潰してしまうと,問題の傾向を飛び越えて,その問題自体を覚えてしまって,せっかくの公式問題が役に立たなくなってしまいます.
予想問題や類似の別検定等の問題も織り交ぜながら,自分の知識を分厚くしていって,ちょっと力がついたら公式の問題を使う,力試しをしたらまた公式問題からは離れて,試験直前の期間になったら公式問題を使う,といった形で温存するやりかたを徹底していました.
今回の統計検定3級についても,過去問が公開されていない関係で,公式のテキストと問題集を活用するほかありませんでした.先の理由により,公式の問題をあまり使わずにどうにかたくさんの問題を解けないか......
そこで AI に問題をつくってもらうことに
最近は便利になったもんで,生成 AI がいろんな情報を出力できます.今回はとにかく大量の問題をつくってもらうことに生成 AI を利用することにしました.
実際,2 週間ほどの勉強期間で 250 問近くの問題を Gemini 2.5 Flash に作ってもらって,自分の得意分野と苦手分野を把握することができました.
履歴を見直すと Gemini には「統計検定3級を受けるので問題出してほしいです」とだけ伝えていました.こんな雑な注文なのに,以下のように,アプリっぽい形で問題を提供してくれて,めちゃくちゃ手軽に勉強できて最高でした.
gemini.google.com
上記リンク先を触ってみた方はお気づきになったかと思いますが,4 択問題の選択肢もそれぞれに,ひっかけ的な意味が与えられていて,デタラメ過ぎず,難易度もいい感じに設定されています.もしわからなければ,下の方にヒントも表示してくれます.不正解になってしまったとしても,その選択肢はどう違うのか,解説付きで正誤を教えてくれます.


問題の生成を行なう際に,問題数,難易度の上下について指示ができるので,自分にあった問題が潤沢に,お手軽に生成されます.
また,問題作成以外の機能に,苦手領域の解説をコンパクトにまとめて提示してくれるなど,問題集で勉強するにあたってほしいサイクルが提供されるので,非常に快適です.

ちょっと難しいなと思ったところとしては,グラフや表を問題に含めることができないため,ことばでの説明で出題を乗り切られてしまう点です.統計検定 3 級はグラフや表の読み取りがそれなりの割合を占めていて,これらができないと合格は厳しいです.
それでも散布図やクロス集計表の問題など,頑張ってことばで説明して問題を出してくれるので,全く役に立たないということはありませんでした.

あと指示に根気が必要だったのは数式です.問題文に含まれる数式が TeX のまま出てきてしまって,脳内変換を余儀なくされていたため,もっと頑張って解釈してほしい旨を何度か伝えましたが,なかなかうまくいきませんでした.

ほかにも,なぜか正解の選択肢だけ太字にするとか,フォントの指定がおかしくて画面からはみ出した部分に重要な情報が載っていて解けないとか,そういうこともありました.これらの些細な問題は,指示一回でなんとかなりました.
生成 AI に解説まで任せる?
ここで,人によっては解説まで含めて生成 AI に頼る方もいると思います.
落ち着いて考えると,自分は統計についての知識がないから検定を受けるわけで,生成 AI が話すことを検証するだけの能力を持ち合わせていません.学習の土台になる情報は,人間のつくるコンテンツを信じる方向でいきたいと考えました.
勉強部分は公式テキストを始めとした市販されている書籍を数点,それに加えて統計検定受験者には大変有名な Web サイト「統計学の時間」にお世話になりながら,知識を深めていきました.
bellcurve.jp
完全専門外の輪郭をなぞる
取り組みはじめて気づきましたが,これまで取った資格や合格した検定は,完全独学ではなくて,授業や部活で取り組んでいたことの力だめしで受けたものばかりでした.今回の統計検定のように授業ナシで試験に向かうのは,はじめてと言っても過言ではありません.
いくら問題が量産できるとはいえ,全く知識がない状態で問題を解く毎につまみぐいで調べていては,互いに関連する概念や式が出てきても,個別に覚えることになって非常に効率が悪いです.
定石的には参考書をさらっと一周して,全容をつかみ,問題を解いて,また参考書を一周して...... とやっていくのがよいとされていますが,これも結構体力が必要です.
さらにワガママをいうと,自分は書籍等の能動的コンテンツを継続する難しさを感じており,勝手に流れてきてくれる動画や音声が非常に馴染みます.
専門領域の情報を集める際にも,可能であれば YouTube ほかの動画,Podcast ほかの音声を探して,そちらで輪郭を見つけてから,書籍や論文,ブログ等にあたることが多いです.
そこで今回,お世話になったのは YouTube にあった解説動画です.
こう,乱暴な表現にはなってしまいますが,流し見のつもりですので,見つけたものの中である程度,全体的にカバーされていそうな再生リストを持つチャンネルを,深く考えずにとりあえず再生しました.
今回お世話になった動画は,以下の再生リストにまとまっています.大変助かりました。
www.youtube.com
結果合格したのでヨシ
資格や検定の試験を突破するにあたっては,やはり全体の把握からはじめて,大量に問題を解いて手を動かす流れが重要だと再認識しました.
これまで述べたように,正確であろう情報を手元に持っていれば,仮に質の悪い問題を大量にぶつけられたとしても,テキストにあたる度に「この出題,センスがないな」と感じることはできるでしょうし,その役割分担をどう担ってもらうかの戦略が大事だったなと思います.
他のもっと難しい資格や検定でもこのやり方が当てはまるのかは,なんとも言えません.それでも,何にもしないよりはマシでしょうし,問題集と違って "試験合格ライン未満の基礎問題" まで下がって出題してもらえるのは,非常にきめ細やかでありがたい話です.
本来であれば低い級数や学校で習うレベルの本をあたって,上位級挑戦の基礎とする王道アプローチが,手元の生成 AI のみで完了するなら,生成 AI を活用する意味もあるかなと感じました.
とりあえず,統計検定 2 級まではがんばりたいと思っているので,引き続きこのやり方で頑張ってみます.
追記 : 電卓の持ち込みと試験当日
工業高校情報技術科卒な関係で,家にある電卓はかなり長い間,ポケコンが担当してくれていました.先日開催された #ゆるちとせ にも持っていきました.
遅れて到着された @tomio2480 先生が持ってきてくれたポケコンとmicro:bitのツーショット。30年の時の流れを感じる... pic.twitter.com/ZsBWSxxxX5
— YAMAKAWA, Hiroto (@gishi_yama) 2025年10月26日
高校はポケコンでしたが,大学は電気電子に進んだので関数電卓に選手交代,こうしてめでたく家にふつうの電卓を手に入れるインセンティブは消滅したため,家に普通の電卓はありませんでした.
しかし,統計検定 3 級は「四則演算(+-×÷)や百分率(%)、平方根(√)の計算ができる普通電卓(一般電卓)または事務用電卓」でないと持ち込むことができなかったため,家電量販店に行き,条件を満たす電卓を手に入れてきました.
家電量販店の電卓コーナーなんて初めて足を踏み入れたんですが,最近の電卓はめちゃくちゃ機能が豊富なため,逆に統計検定の条件を満たすシンプルな電卓を見つけるのに苦労しました.
それこそ試験に向けて馴染ませておかないと,当日パニクるだろうしで,早めに買いに行っておいてよかったです.
実際,会場に行ってみたら CBT なのはもちろん,メモ用紙がラミネートされたものに水性ペンで書き込む形だったり,標準正規分布表も物理配布で A4 だったりと,普段と違う環境で解くことになったので,そうした "初" をひとつでも減らす努力は,試験というか一発勝負の定石かなと,改めて痛感しました.

*1:これは高3時代に新設だったため,友達とノー勉受験で誰が一番なのか大会をやったくらい,何も考えずの受験だったのでノーカンかな......