積極的にメモっていく姿勢

題名詐欺。更新頻度の低さが売り。

毎年 PHP カンファレンス小田原 でパワーを感じて帰ってくる人 2026

4 月に PHP カンファレンス小田原 2026 へ行ってきました.自分は 3 回連続の一般参加で,初回から毎年欠かさず通えている稀有なカンファレンスです.

 

phpcon-odawara.jp

 

やはり 1 分間フィードバックはすごい

PHP カンファレンス小田原といえば「1 分間フィードバック」です.好きすぎて以前 note にも書きました.今回改めて体験して,やはりこれはすごいなと思っています.

 

note.com

 

セッションが終わった後,次の会場へ移る前に 1 分間だけ座ったまま 1 行でいいからフィードバックを送る取り組みです.だいたい感想なんてのは,後でまとめて書こうとしても忘れていて,「何だったっけ?」となりがちです.いいとこ結局,一番印象に残ったセッションの感想だけが集まるのが関の山です.
 
QR とか URL を通じてその場で 1 行送れるのは,登壇者にとっても,参加者にとっても,お手軽で助かるいい仕組みだと感じています.北海道でも後に,フロントエンド・ PHP カンファレンス北海道 2026 に導入されています.
 

OSS への貢献に関するドイツでの請願について

基調講演は PHPUnit の作者である Sebastian Bergmann さんでした.
 
その活動を調べていくうちに,ドイツで OSS 活動をボランティア(Ehrenamt,エーレンアムト)*1として国に法的に認めてもらおうとする請願について知ることができました.関連して,日本のデジタル庁が進める OSS 利活用の検討会と併せて情報を追ってみたので,別の記事にしました.
 
tomio2480.hatenablog.com  
ドイツでの請願は OSS コミュニティの側から政府へ制度の変更を求める動きで,日本の検討会は行政みずからが OSS の扱いを整理するものです.主体も目的も異なる二つの事例なので並べる意味はあまりありませんが,OSS を巡る制度の事例として興味深い2例だと感じました.

 

PHP カンファレンス小田原をきっかけに,ドイツの OSS にまつわる運動に思いを馳せることになろうとは,想像だにしませんでした.小田原にいい機会をもらえたなと感じています.

 

前夜祭の町中華と関係人口

前夜祭として「町中華ナイト」なるものが設定されていました.

 

phpcon-odawara.connpass.com

 

会場は小田原駅から歩いてすぐの,昇玉さんです.1930 年から続く老舗で,2030 年を迎えれば 100 周年のようです.2024 年の PHP カンファレンス小田原で食べに行った記憶があります.
 
そこでお店のお母さんと少し話す機会がありました.「どこから来てるの?」と聞かれて「北海道から来てます」と答えると,そんな遠くから!と,北海道からやってきただけなのに感動していただけまして,遠いというのは得だなと思いました(?).
 
多分ですけど PHP カンファレンス小田原がなかったら行くこともなかったし,会話することもなかったんじゃないかと思うと,大変不思議な縁だなと思います.
 
小田原と聞くと通常,海が近いとかお城があるとか温泉があるとか,そういう観光地としての印象が一番に挙げられるでしょう.一方,自分は 3 回とも PHP カンファレンス小田原関係で来ていますから,ただの観光客とはちょっと違う気持ちが育ってきていると感じます.
 
地域に対する熱量の高さを専門の能力と掛け合わせ,真摯に取り組みを続ける人たちが作る場は素晴らしいです.これを浴びて来られるのが,地域の勉強会やカンファレンスを巡る醍醐味かなと思いました.
 
小田原で暮らしたり働いたりしている人たちの顔が浮かぶとか,ここの地域がすごく好きで頑張っている人たちがいるんだとわかるとか,カンファレンスを通じて小田原が人の血の通った地域であることを痛感しています.これはまさに「関係人口 *2」そのもので,自分も 3 パーセントくらい小田原の人になった気でいます.

 

旭川や富良野を拠点に我々が開催する TechRAMEN Conference をふりかえると,地元のお店と一緒に動いてカンファレンスをつくっているこの感じは,まだここまでできていないなと思います.距離の問題もあるし,やり方も違うのですが,それでも見習いたい部分がすごくたくさんあって,今回もまた勉強になったなと思いながら小田原を後にしました.

 

小田原はいいところ

1 分間フィードバック,OSS とボランティアの評価,前夜祭の町中華の 3 つを並べてみると,地域の技術カンファレンスとしての PHP カンファレンス小田原が,如何に完成度の高いものであるかを実感します.
 
実は偶然,小田原にお住まいの方が当日に X を見て会場までやってこられた現場に居合わせました.「小田原でこういうイベントをやってるんですね」と受付の方に声をかけられており,それでわかったことです.
 
ぼくもその方と少しだけお話しをしましたが,コンピューター関係の方で「こういった場が小田原にあるとは」と驚いておられました.3 年続けてきたことで,PHPer ではない小田原の方にもだんだんと広がってきていることを実感します.自分はこの過渡期を目撃できたのかなと思いました.
 
最近は X に何か書いても届かんわヤメちまえ,と思って諦めがちでしたが,やっぱり情報を出していくことは大事だと思い直しました.
 
毎年,それも 3 回も来ていても,まだ発見があるすごい場です.ぼく自身の TechRAMEN Conference 運営にも,今回学んだことを引き続きいかしていきたいです.
 

おまけ : 小田原と盛岡はつながっている説

 
暗い部屋で大きなスクリーン二枚に PHP カンファレンス小田原 2026 年のロゴと「どきどき・・・」と表示されていて,スクリーンの間には実行委員長のあすみさんが立っている写真に「毎年 PHP カンファレンス小田原でパワーを感じて帰ってくる人 2026」とブログタイトルが書かれているアイキャッチ画像

*1:ドイツ語で「名誉職」と訳される語で,無償や薄謝で公益的な活動を担う市民の務めを指します.

*2:関係人口の見方を IT 系コミュニティに当てはめて考えたこともあります.コモンズの悲劇から IT コミュニティ的関係人口をどう捉えるかを話しました. https://www.docswell.com/s/tomio2480/5XYWD7-cokonpile-77