今月,弟夫婦に子どもがうまれて,晴れて「親戚の何をしているかわからない伯父さん」の称号が付与されました.本当に謎のおじさんです.
産後一ヶ月は生活支援をするために,実家とぼくの自宅がある旭川市から,弟たちが暮らす恵庭市へ,ぼくと母親が週 1 の 2 泊 3 日で行き来することになりました.北海道は非常に広いため旭川市と恵庭市は車でどう頑張っても片道 2 時間はかかる,なんともいえない距離です.
この車内で自分から母親と話したことが,コミュニティだったり会社だったりの組織にも同じことがいえるかなと思い,ブログを書き始めました.
息子らを通り越して孫の面倒ばかり見てはならない
今回の支援はあくまでも支援であり,なんぼ孫がめんこくても,弟たちから取り上げるような格好になってはいけない.そこだけ注意しようと話をしてから彼らの家に向かいました.
特に母親にとっては初孫ということもあり,距離感をミスりかねないので,自分の監視の目のスタンスを確認する意味でも,確認しておいてよかったと思いました.
弟夫婦を見ていて気になることも多分にあるだろうけれども,親として成長する機会を損なってはいけないし,時代も変わってやり方も変わっているだろうから,声掛けの仕方も気をつけようとも確認しました.
心配せずとも元よりそのつもりだったようですが,こういう当たり前だと思っていて声に出さないことを再確認するのは大事だなと感じています.このおかげで支援者側のスタンスが一致した状態で現場に入れたので,現地での連携も非常にとりやすかったです.
孫に集中して息子らを放置するとよくない
どうしても孫がめんこいもんで,そっちに意識が向くのは仕方がないことも理解しています.ただ,息子夫婦の子育て支援という名目で訪問しているために,孫の世話を肩代わりすることで支援を実現しようと考えるのも自然です.
ただ,直接孫の面倒を見すぎてしまうと,先のとおり弟たちの親としての成長の機会を損なうし,子の成長を最も身近に見るチャンスを奪ってしまい,子育ての感動濃度が下がってしまいます.
そこで自分たちは弟たちの育児習慣のベースができるまで,彼ら自身の生活水準が下がらないような支援を中心に行なうことを決めました.主に食事,洗濯,掃除です.
つまり,こちらである程度肩代わりすることは,彼らが自分でもできることが中心です.もし僕らの支援がなかったとしても,全く何もできず立ち行かないことは回避できます.
我々に依存させる形にならないように,自立できるような支援をきちんと考えて向かっていかないと,お互いに不幸になるので,ここは気をつけました.
育児に限らず隣の世代を飛ばすのはよくない
この支援を通じて,兼ねてより自分が言っている「世代を飛ばして手を出すのはよくない」はそれなりに理に適った支援のやりかたなのかなと感じました.
なんとなくコミュニティでも直接手伝ったり,助言をしたり自分から積極的に絡んでいくべき範囲は -10 歳くらいまでかなと思って暮らしていました.
年上の人たちに関しては,こちらから行く分には何歳まで上でもいいかなと雑に絡んでいますが,年下に関してはこうして気にしています.
世代が違いすぎてトンチンカン助言になるみたいな話もありつつ,それ以上に自分とその世代の間の世代が,先輩として振る舞うチャンスを奪ってしまうのが気がかりなのです.
とはいえ実際は 10 も 20 も年下の,次の世代の人たちから絡んでもらえていて,これは感謝しかありません.話しかけてもらえる分には全力で応えたいなと思っているしそうしていますが,こっちからの発信で絡みすぎないようには気をつけています.
ふりかえると TechRAMEN Confernece を作っている約 30 名のスタッフ構成は 18 歳 から 60 代の範囲で全世代ほぼ均等に遍在しており,ぴったり 40 歳あたりがボリュームゾーンです.実行委員長のぼくが 34 歳なので,世の中の組織の責任ポストと年齢構成から見ると,少し若い構成になるかもしれません.
ご存知の方が想像されるとおり,自分より年上のみなさんはいい感じに見守ってくださっています.ぼくも偉そうに 20 代勢に向かって先輩ヅラして過ごせているため,ぼくの先輩スキルが鍛えられる,ありがたい環境になっています.
若い世代を支援する!と息巻いて,間の世代の頭越しにいきなり 10 代の学生ばっかりに手をつけたり,間の世代に着目するまではよくても,その世代が困るような難癖じみた助言をぶつけるだけぶつけて何も支援しないなど,そうなってしまわないように気をつけたいものです.
【おまけ】コミュニティの維持は目的なのか手段なのか
特にコミュニティや会社等の組織においては,幅広い世代の協力者が無理なくアクティブに動ける状態を作ることが重要とされています.
どこを見ても世代交代が思うように進まない問題や,毎年平均年齢が +1 される問題などに悩んでいるように見えます.そして,それらの解決のために若い世代に直接アプローチをかけているコミュニティもよく見ます.
でも多分,まずやるべきことはすぐ隣の世代を大事にすることなんだろうなと感じています.これをおざなりにしているコミュニティや組織がうまくいっているパターンをあまり知りません.
しかも大体そもそも,そのコミュニティのメンバー編成で維持しなければ意味がないのかどうかも検討されていないパターンも散見されるように感じています.モノによっては,もう少しマクロに捉えてコミュニティを考えたらいいんじゃないかなと思うこともしばしばあります.
何かを広める,主張を伝える,社会を変えるなど,そういった活動を主軸に置くコミュニティであれば,自分たち以外のコミュニティの活動であったり,別の手段によってそれらが達成されればそれでいいでしょうし,居心地のよい自分たちの居場所を作るのなら,世代交代が必要なのかが疑問です.自分たちのコミュニティの性質とねらいが何なのか,正面から向き合って考えるとよいのかなと思います.
今の世の中の技術コミュニティは本当に多義的になっていて,輪郭を捉えるのも難しいですが,こと草の根的なコミュニティについては,世代交代がどうとかよりも,技術コミュニティが自由に暮らせるコモンズを利用している一員であることの自覚を持ちながら,様々なコミュニティが生まれることを阻害しないことが何よりも重要だと考えています.そこを見誤ると胡散臭い謎の集団に成り下がるんじゃないかなと思います.