6 月頭に新潟にいってきました.新潟市です.
長岡や上越などは未だ到達せずです.
php-niigata.connpass.com
connpass にアップしてもらえている発表資料もあるようなので,覗いてみてください.connpass を見てのとおり,初回開催のお祝いもあって 10 名を超える参加者がいました.
個人的な経験から初回はお祝いで遠くからも来て,5 回目くらいまでは皆勤の人がいて,6-8 回目くらいに定着の印としての 0 人開催がやってきて,そこからじわじわ人数が増えるという体感があります.初回 10 名超えはあっぱれでしょう.
ちなみに 6-8 回目くらいの 0 人開催は「まあ次もあるだろうし,今回はごめん🙏」的な休みが重なるタイミングという感触です.そうです,興味がなくなったから来ないのではなくて,次もある安心感から来ないというパターンもあるのです.
みんな新潟での PHP 勉強会を楽しみにしていました.
PHP勉強会in新潟! を公開しました! https://t.co/TJyLnbvkQp
— 沼山沼太郎 (@nicozetsche) 2024年5月15日
PHPカンファレンス新潟!? https://t.co/RRlLJqPG5Z
— にゃんだーすわん (@tadsan) 2024年5月11日
えっ!なんか気づいたらペチコン新潟の実行委員長が新潟で勉強会するためのグループ作ってる…!? #niigata_phphttps://t.co/2bgVhXjiAd
— hamaco (@hamaco) 2024年5月12日
PHP カンファレンス新潟 2025 を計画している nicozetsche さんの手によって,PHP勉強会in新潟!が公開されました.すごいなぁ.新潟に住んでいるわけでもないのに,新潟でやっていくぞという気概を感じますね.きっと孤独の戦いのなか,ものすごい覚悟で connpass を公開したんだろうなぁ...... すごいなぁ.
......本当かな......?
さて, 2024 年 5 月まで記憶を遡ります.香川でのできごとです.PHP カンファレンス香川 2024 を懇親会まで満喫し終えた一行は,行く当てもなく日本一のアーケード街を練り歩きます.
なんかオシャレなところで飲むよ! #phpconkagawa pic.twitter.com/ZEVpHGFeSz
— hamaco (@hamaco) 2024年5月11日
現場はここです.実はここでさまざまな進捗が生まれ,PHP勉強会in新潟!が誕生することになります.
わくわく! https://t.co/MZaaR4yMSb
— hamaco (@hamaco) 2024年5月11日
見えるのは打ち上げた花火だけだが......
nicozetsche さんが新潟市で PHP カンファレンス新潟 2025 を開催したがっていて,諸々できる準備を進めているような噂は,前々から聞いてはいました.このバーでのやり取りまでは勝手に,新潟出身なのかなとか,働いてた会社があるのかなとか,なんらかのつながりがあるのかなと思っていました.
それがここで聞くと「とてもいい町なのでいずれ移り住みたい気持ちがあって,先に PHP カンファレンスをやって PHPer と知り合って仲良くしたい」という旨の説明を受けました(もう夜の話なので,実は違うかもしれませんが,ぼくの記憶ではこういった感じでした).
ここで田舎モンのぼくは(そんな急に外から来た連中が打ち上げ花火やるったって受け入れるかい......?)の気持ちが湧いてきてしまい「勝算はあるのか......?」とガチトーンの素人質問をぶつけてしまいました.
なんとなく地域での技術コミュニティの立ち上げと定着については思い入れがあったもので...... まあ,どういう進め方をしたコミュニティが何年後どのようになったのか,という実際の事例も結構鮮明に記憶に残っていたのもあり,今わかっている課題を伝えずにはいられなかったのです.迷惑な話ですね......
地域につながらずしてどうする?
ここで実行委員長が現地に住んでいない PHP カンファレンス香川を例に「うまくいく算段があるじゃないか!」と言ってしまう人は,ちゃんと物事を観察できていない人なので取り合う必要はありません.(もちろん,nicozetsche さんはそんなこと言ってませんでしたよ)
ちゃちいさんの note を見てください.
実はちゃんと地域とのつながり自体は持っています.そして,カンファレンススタッフメンバーに居住者も含む布陣になっていて,そことの連携で成功までの道のりを作り上げているのです.
イベント自体を運営するスキルが相当高ければ,なんとか縁のない土地でも成功させられるのかもしれません.しかし,土地と紐づく地域カンファレンスにおいては,そうではないのかなというのが自分の認識です.
現地の方々の感情面抜きにして,外様がガツガツなんかやるというのは,大きな反発を生む例も散見されている,結構危ない橋だなと感じています.もちろん,そんなことなかったりもするんですが,残念ながら"VS 地元"の構図にもつれ込んでしまって消えたイベントも知っていて,決して杞憂に終わるだけの話ではないなと感じています.
カンファレンスが開かれれば全て解決......ではない
新潟市内での技術カンファレンス開催例として Scrum Fest Niigata, JaSST Niigata,オープンソースカンファレンス新潟 があることからもわかるように,新潟市内にエンジニアコミュニティがないとは思えません.
もちろん,そんなことないだろうというご指摘もごもっともで,こういった全国的なイベントの地域支部や地域別委員会で構成されているカンファレンスは,全国規模の一塊のメンバーを軸に地縁のある方が音頭を取って実行に移されることも多く,地域に日常的に開催される勉強会はないというパターンも多いです.
いわゆるハレとケ的な観点でいうと,ハレのイベントはあるけれど,ケのイベントがない状態で,年一のイベントを心待ちに諸々準備を進めていく,みたいな構図の組織です.
これらのイベントの最初の一回がどのように立て付けられたのかはわかりませんが,地元側である程度の阿吽の呼吸が効くメンツがいた方がいいのはそりゃそうと納得してもらえるのではないでしょうか.
しかも,これは推測も多分に含みますが,先にあげた三つのイベントに比べて PHP カンファレンスは,体感として各地の実行委員会に共通するメンバーの比率の低さや全国事務局的なところが存在しないことによるテンプレ的運営の難易度が高く,かなりの部分が地域に任せられているどころか,そもそも,もはや別モノです.いわゆる"本体"から何かの支援や指示を受けることはありません.
どんなに小さくてもまず実績
こういった状況下で,地縁がなく,カンファレンス熟練度がものすごく高いわけでもないメンツで,2024 年の月間 PHP カンファレンスの波に乗るのは,相当難しいのではないかという,お節介の気持ちが高まってしまいました.
そこで自分が提案したのが "地域の勉強会をしっかりやること" でした.ハレとケをどちらも取って,ハレの日の成功率をあげようという話です.
冒頭にも書いたとおり,定着したと安心して欠席できるまでには 6-8 回の開催回数が必要です.つまり,PHP 勉強会はこれからも活動できるね,という安心感を醸成するために必要なのがこの回数ということです.
もしこの勉強会が毎月やれるのだとしても 6-8 ヶ月が必要で,2025 年開催の PHP カンファレンス新潟に間に合うかどうかというと,結構ギリギリです.
ですから,ここを目指すのは一旦置いておいて,3-4 回くらい開催できたら御の字ということにして,会場下見などの現地での動きが必要になったタイミングで,ついでに勉強会も開きましょう.最悪飲み会でもいいから.という提案をしました.
こうして,地域でのイベント運営の練習も兼ね,きちんとメンバーとのチームビルディングも行い,そして新潟市内できっちり活動しますよ,という覚悟と迫力を表現しましょうねという話をしました.
ちょっとやりすぎかもしれませんが,社会問題に絡めて地方を実験台にしてはポッと消えていくナラズモノも多い中,きちんとしっかり根を張ってやっているということは,代え難い信頼になるはずです.
草の根的 IT コミュニティの強さを見せつけよう
そうして今回実際に 10 名を超える PHPer たちが集まって新潟市内で交流もできたわけです.他のカンファレンスの関係者にも繋がれて,会場候補やイベント運営の知見も共有できるんじゃないかなと感じました(今回の会場の,ライティングダクトと一蓮托生のプロジェクターなど,そういうトラブルにも見舞われてよかったのではないかという感想(あれは貴重な経験値)).
いざ,集まったら「PHP カンファレンス新潟が開かれるらしいと聞いてこのチャンスを無駄にするわけにはいかないと思っていた」という現地勢の声も聞けて,迫力のある宣言ってのは知人でなくとも届くもので,みんなの気持ちを高めるんだなと感動しました.ここで繋がれて,成功させようねと手を取り合えたのは僥倖だったのではないでしょうか.
偉そうな御託を並べるだけ並べて,しかも当日も現地に行って X に ポスト するだけのなんなんお前の立場で大変申し訳ないところですが,個人的にはとてもよい瞬間に立ち会えたなと思っています.それぞれの地域やメンバーのよさが見える PHP カンファレンス新潟になることを祈りながら,たまに新潟にいけるといいなと思っています.
新潟に来るチャンスが増えるの嬉しい
— 旭川から小平市をはじめ各地に飛び立つ地方ITコミュニティ盛り上げ大臣とみお (@tomio2480) 2024年6月7日
全国各地に技術の勉強会がわんさか生えるの嬉しい
ぺちこん新潟たのしみ #niigata_php pic.twitter.com/paxgxd52sW
おまけ
2019 年に盛岡の当時高校生だったよしだくんと盛岡で勉強会をスタートするぞ!!!と勢いで会場を抑え,connpass を作り,現地に行ったときのことを思い出しました.2019 年の盛岡はすごかったですね.他の勉強会もめちゃくちゃ立ち上がって,いいなぁ盛岡になっていました.
実際,昔から続いている勉強会は今でも connpass で姿は見ますし,あの頃たちあがったものの中にも,今も自分が知らないだけで活動が続いているコミュニティもあるんだろうなと思います.
すべては 2020 年のコロナ禍で難しい状況になってしまって,せっかくの勢いがあったのに,惜しいなと思った記憶があります.それまで元気だった北海道すら困ったわけですからね.
また,こうして集まれるようになったし,また盛岡のコミュニティにわいわいしに行きたいなぁの気持ちが高まってきました.今年どこかのタイミングで行けないかな.