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学生向けカンファレンス満喫支援施策 #phpcondo

2024 年 1 月に PHP カンファレンス北海道 2024 というイベントをやりました.スタッフとしての思いの丈は別の記事にまとめましたので,ご覧ください.また,登壇した際の #雪原駆動開発 についても別に記事を一つ書きましたので,そちらもぜひご覧ください.

tomio2480.hatenablog.com tomio2480.hatenablog.com  
この記事では,学生チケットを購入して参加した学生に対して行った施策とその思いについてまとめます.内容は,ランチ支給,セッション企画,かんたん自己紹介タイム,スポンサーブースツアーの 4 つです.ちなみに学生チケットは無料で発行しました.
 

企画紹介

ランチ支給

今回の参加学生は,主に札幌近郊からの参加者が多いと見込んでいました.実際に札幌,千歳をはじめとする札幌近郊からの学生が多かったです.遠方では,函館,釧路からの参加者がいました.ランチでは,札幌を満喫してもらうためにスープカレーを支給しました.
 
事前にフォームを通じてメニューを選択してもらい,それらをまとめて発注する形です.お店は会場から徒歩 1 分のピカンティ札幌駅前店さんに注文をして,スタッフ数人で歩いて取りに行きました.
 

セッション企画

ランチを食べながら交流するというのは昔ながらの手法ですが,コロナ禍を越えてきていることもあり,食べながら話す時間をなるべく回避する方向で調整しました.結果,スープカレーを食べながら,何らかのセッションを聞いてもらう計画で走り出しました.
 
セッション内容は自分たっての希望で tadsan 先輩にお願いをして,PHP のことがよくわかるセッションをしてもらいました.これは言語の意味でも,技術の意味でも,コミュニティの意味でも,とにかく PHP を知るためのセッションにしたかったからです.
 
tadsan.fanbox.cc  
実際の数までは測定していませんが,体感,PHP コミュニティは非常に若く活気のあるコミュニティだと感じています.しかしその一方で,学生が少ないように感じています.他の技術コミュニティでは尖った学生を抱えながらも,若手が少ない,つまり 20 代前半のエンジニアが少ないという状況があるように感じています.もしかすると今の PHP 界隈は,社会人になってから業務で初めて触って,先輩方に連れられてカンファレンスに来た,という層が厚いのかもしれません.
 
加えて,自分が道内中心に各地を回っていても「PHP を書いています,興味があります」「PHP 書いて働きたいです」という学生にはそう出会いません.全くいないわけじゃないと思うんですが,Go や TypeScript,Python などに比べると少ないように思います.
 
そのため,学生企画を打っても PHP を日常的に書いている学生にあたることは想定しにくく,PHP をとりまく様々な情報が手に入ることの需要があると踏んで,こうした内容にしました.普及の意味も込めて,このあたりに詳しく,かつ学生時代を北海道で過ごした tadsan 先輩が適任だったわけです.
 

かんたん自己紹介タイム

スープカレーを食べて,PHP についても話を聞いて,いい感じになってきたところで,お互いに自己紹介をしてもらいました.お互いに初めましての人や,数年ぶりに再会したという人もいて,いい具合にコミュニティとしての機能を果たせたんじゃないかなと感じています.途中,uzulla さんの力強い前座が始まりかけましたが,すんでのところでスポンサーブースツアーの時間になったので干渉せずにすみました.
 

スポンサーブースツアー

今回の phpcondo は 1 トラックだったこともあり,通りがかりにブースを見る機会が減ってしまいました.特にカンファレンスに慣れていない参加者なら,ブースを見ずに会場を去ることも容易に想像できました.カンファレンスをどう満喫していいかわからなかったり,ブースをひとりで巡るのは怖くて避けがちだったり,いくらでも壁が思い当たりました.そこで,かつての OSC-do を参考にスポンサーツアーを学生チケット参加者向けに開催することにしました.
 
昼休み時間中のツアーとしたのは,時間的余裕があったのが昼休みということもありますが,それだけではありません.企業や製品の話ももちろんですが,各企業のエンジニアの皆さんと PHP や開発についての話をすることで,昼からのセッションの聞こえ方も変わってくるかな,という期待も込めたものです.さらに深掘りしてコミュニケーションを取りたいのなら,昼以降の休憩時間に突撃してもらうこともできる設計です.
 
出展側も,まとめて来てもらえると一気に話ができていいかな?とか,質疑応答的な対話を集団でできると思わぬアピールポイントを一気に知ってもらえるかな?とか,いいことも多かろうと想像していましたが,実際はどうだったでしょうか.
 

うまくいっ......た?

元はといえばこばさんたっての希望で,学生にカンファレンスを満喫してもらうための企画を立ち上げたものでした.しかし,当日本人が体調不良で欠席になってしまい,果たして本人が望んだ支援施策を打てたかどうかの評価は霧の中であります.YAPC::Kyoto 2023 での体験をもとに頑張りたかったという起こりだったわけですが,少なくとも自分は運営側でできることを一歩前に進められたのかなという自己評価であります.
 
見ていると若者同士の交流は捗ったのかなという印象です.懇親会でも当日スタッフ含めて,若者同士わいわいしている様子も見えましたしよさそうです.一方,別世代との交流とか,道外勢との交流とか,そういうところまで満喫できたかどうかはわかりません.とはいえ,確認してまで無理に押し付けるのも違うので,そうかなという感想をいただいた以外には何もしていません.
 
実際,phpcondo の懇親会を見ていても,大人学生含めて同世代,同地域,同活動量(?)とかで,固まっている様子は見えました.でもそれ自体は悪いことではなくて,自然な姿なのかなと思います.結果,若者同士でわいわいできてたなら満点なのかもしれません.実際,学校や会社を超えた同世代同士の交流の機会は,そう多くないのかなという気もしていて,同世代の絡みを作れただけでもコミュニティとして役割を果たしたのかなと思っています.
 
懇親会の最後にお話ししたとおり,学生に入ってきてほしい!と言うのなら,自分たちから歩いて行って迎え入れないとならないことも,この様子から窺い知ることができました.黙っていると同質の人たちが寄り集まるのは,先に書いたとおり phpcondo の懇親会で証明済みで,待っているだけではどうしようもないようです.
 
変に囲い込むでもなく,変に若者扱いするでもなく,変に内輪に取り込むでもなく,自然な形で仲間を増やしていきたいものですね.